ご縁玉、再び

  • 2010-06-08 (Tue) 1:00
  • Diary

パリ日本文化会館で「ご縁玉」の上映があったので、行ってきました。
前にこのブログでも書きましたが、
末期がんであった山田泉さんという方と、
エリックマリアというチェリストの出会いを
ドキュメンタリーで追った作品です。
前に日本で見ていたのですが、今回は日本語字幕がなかったために、
僕自身は、あまり理解できなかったのですが、
会場は満員で、多くのお客さんが喜んでいたようです。

映画の中で、エリックマリアがホスピスでコンサートをするシーンがあるのですが、
上映会のあと、何人かの人に
「あなたもホスピスで踊らないの?」と聞かれました。
答えは”Non”です。
理由は、僕はエリックマリアほど強い覚悟がないからです。

映画の中で、山田さんやホスピスの人々に演奏する
エリックマリアの姿が描かれています。
そこには彼の強い覚悟が、映っているように感じました。
それは、死を感じている人と向かい合う覚悟です。

山田さんにしても、ホスピスの人々にしても、
近くに自分の死があるということを意識して、生をカウントしている人々です。
そういった人たちに、中途半端な善意で
向かい合えるものではないと僕は思うのです。
「かわいそうだから」なんていう傲慢な善意で向かい合うことは、
とてもじゃないけど、あり得ません。

演奏がうまいとかそんなレベルの話ではなく、
生の時間をカウントしている人々の貴重な時間の一部に、
自分が関わるということは、誰もができるものではありません。
現実的に、相手がそれを喜ぶかわかりませんし、
もしかすると迷惑になるかもしれません。
「それでも自分はすばらしい時間を彼らに提供したいんだ」
という強い覚悟がないとできないのです。

エリックマリアがどういう生い立ちで、どういう経験があったのか、
僕は詳しく知りません。
ただこの映画から、彼にはそういった行動をとる強い動機があり、
強い覚悟をもっている人であることがよくわかります。
そしてそういった行動が多くの人を動かすのだと
この映画と彼の姿から、教えられました。




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