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何気なく入ったブリュッセルの街角の小さなレストランで、
その子の存在を知った。
すぐには気づかなかったが、
その魅力が僕の体のどこかに突き刺さったのだろう、
それからの僕は、気づけば彼女の存在を追っていた。
どの町にいても、彼女を思い、
彼女の何かが見つからないかと、足を向けている自分がいる。
ただ彼女と会うことはない。見ることができない。
彼女のことを知るために多くの情報を得た。
髪型はこうだろうか、服装はこうだろうか、
こんな仕草をするのだろうか、
僕の想像の中で、その輪郭が次第に明確になっていった。
ただその顔だけが影になっていて、まだ見ることができない。
今で言えば、インターネットでの恋はこんな感じなのかもしれない。
5年という長い月日を超えて、
彼女に会うためにこの地へ来た。
未だ見ぬ恋の相手に会うかと思うと、
胸の高鳴りが込み上がってくる。
緊張と不安が交錯する。
これからその子に会いにいく。
ケバブという名のその君に。
飛んでイスタンブール。